じっちゃんの名にかけて

限定千部、貴重な河野鷹思氏の画集『青春図絵』
限定千部、貴重な河野鷹思氏の画集『青春図絵』

 

 

先日AWESOMESとの打ち合わせを兼ねて午前中から鎌倉へ。

 

店舗はとてもいい感じにインテリアがゆったりと寛いできて、経営もとても順調とのお話を聞けて嬉しかったです。

 

それで、10時過ぎには終わってしまったので、なんとなくそのまま街をぶらりしていたら見つけた面白そうな展覧会のポスター:

 

【特別展】映画をデザインするー小津安二郎と市川崑の美学

 

場所もすぐ近くの川喜田映画記念館だったので足を運びました。

 

 

母も私も驚くくらい、父の若い頃に似ている河野鷹思氏のポートレート
母も私も驚くくらい、父の若い頃に似ている河野鷹思氏のポートレート

単純に小津安二郎監督の映画が好きで行ったのだけど(こちらこちらでも好き勝手書いてたけど)、そういえばって思い出して期待して入ったらついに出逢えました。グラフィックデザイナー河野鷹思(こうのたかし)氏のポスター!

 

松竹キネマで数々の映画ポスターを手がけ、小津安二郎監督のポスター制作も多数。その後美術監督、舞台美術などでも活躍した日本のグラフィックデザインの草分け的存在とも言われている。

 

この河野鷹思(本名:孝)氏、実は私から見て斜め上くらいの大叔父様(??)で、父方の実の祖父の従兄弟に当たる。父は三男だから戦争孤児として棚沢家の養子になったわけだけど、埼玉の長男家や親戚の何割かは河野さんなのです。

 

とても誇らしい方なのに、なぜか親族や私が知ったのは2008か9年頃だから、あまり深いつながりはなかったのかも。まぁ、有名になると親戚が増えるとはまさしく、私なんて血の濃度では数%くらいしか一緒じゃないかもしれないけど、でもアートに目覚めて数年後この方の存在を知り、いただいた貴重な画集を見た時、我ながらびっくりするものがありました。作風が、似てる・・・。

 

今となってはもちろん参考にすることはあるから、似るというのはありえるんだけど、私が折り紙でコラージュをするようになったのが2007年頃。その当時の稚拙な作品と河野氏の作品には、完成度に雲泥の違いはあれど要素としての共通点がいくつかあったので、私にはこの方と同じ血が流れている!といたく感動したものです。

 

恥ずかしいけど、並べてみる。

 

 

 

↓こちらは無意識レベルで記憶していた可能性はあるけど、参考にしたわけではないのに似てしまった作品。今回画集を開いて気がつきました。

 

 

 

鷹思おじさま(内心こう呼ばせていただいている笑)や小津監督のこと、本当はもっといっぱい綴りたいんだけど!仕事しないとなので今日はやめておきます。

 

鎌倉での展覧会をきっかけに久々にこの方の分厚い画集を読み進めた中頃・・・オーストラリア前にOKいただいていたデザインをそろそろ印刷にかけましょうっていうタイミングで改めて見たら、あれなんか、違和感・・・。もっとこういうデザインの方がいいかもって思って今日ミーティングで改めて提案させてもらったら、そっちの方が好反応!ということで、何ヶ月も生みの苦しみを味わい練り上げたデザインを全て棄てて、一から作り直すことにしました。元のデザインも別にデザインとして成立しているけど、誤魔化しきれなかった自分の中の違和感が、この先何年も使われるものに印刷され続けることに自分自身が耐えられない気がしたのです。これって本当に単なる私のプライドなんだけど、そんなことを許してくれるクライアント様にも感謝です。

 

鷹思おじさまやいろんな素晴らしい過去のデザイナーの作品集を眺めるたびに、私のささやかな望みと思ってしまうのは、未来のデザイナーさんがヒントになるようなものを、私も一つでも作り出せたらいいなということ。画集になるとかじゃなくても、誰かが手元に残しておきたくなるような、ささやかな何か・・・。一仕事終える度にもう死んでもいいかもって思えるくらいに、毎回いいものを作りたいと思っています。

 

なので11月は自分で自分を大変にしちゃったけど頑張りますよー、

 

鷹思じっちゃんの名にかけて!

 

 

 

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