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「えんぴつ」「最後のページ」




忍耐がなくて模写が苦手
忍耐がなくて模写が苦手

 「えんぴつ」 

文章を書く練習をしているのは様々な理由があるが、自己内省のためにノートに言葉を書き出すうちに、字が少しずつ上手くなったから、というのもある。それを継続させるためにわざわざ原稿用紙を使っている。

 パソコンを使うようになってから、久しぶりにペンやえん筆で書くと、すぐ指が疲れるようになっていたことも気になっていた。最近はそれも改善されている気がする。漢字も書かないと細部を失うが、鉛筆(やっと「鉛」を調べた)を使ってわざわざ調べるというのも改めて学習になって良い。

 パソコンでブラインドタッチができるようになってからは、両手の指十本で書くことのスピード感が思考を取りこぼさないような気がして好きだったのだけど、こうして一字一字に向き合いゆっくりと言葉を確認して紡ぐのも丁寧な気がして良い。何にしろ、私はもっと「書く人」にもなっていきたい。


(12月11日筆・15分)


 

 「最後のページ」

 五〇枚綴りの原稿用紙二冊目の最後のページに来た。とは言っても、一冊目は祖母がずっと前に残した使いかけの物だったから、枚数にすると百ページには至らない。

 久々に鉛筆で文字を綴る習慣による変化をまだ大きく実感するわけではないが、「マス」という文章量を書く前から知覚できる原稿用紙を使うことは、パソコンで文章を書くことと大きく異なることの一つのように思う。私の平時の文章をご存知の方なら分かると思うが、ともすると私は長たらしく書きがちなのである。

 言葉数が限られると、あれもこれも言えてない、誤解を招くのではないかという不安に駆られる。それを少しでも解消するように、単語それぞれの経済性を考え、工夫することは良い訓練になっている。読み手に委ねる、大らかな態度も身につけていけるような気がする。


(2月22日筆・15分)



 

zuihitsu・・・前日自分に課したキーワードをお題に、最低400字(原稿用紙1枚)で書く練習をしているものの一部出し

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