「タイミング」
- tanazawahanae317
- 4月13日
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更新日:4月14日

空中に放たれた矢が一定の時間と空間を経過して地表に落ちてくるように、私たちは日々何かしらの矢を放つ。
意図、祈り、願い、言葉などと呼ばれるそれらは、ある日とんでもない方向に落ちてきたり、全くそのまま消え去ったように見失うことも多い。
意図して宙に矢を放つとき、それらが願う方向に飛び、ただひたすらに美しい放物線を描き目掛けた的の上に落ちることが望ましいのだが、図らずも同じように天に放たれた無数の矢と干渉し合い、進路を変え、時をずらされ落ちてくることも少なくはない。地表も少し動いている。
しばしの間上空へと向かったその矢を、放った人間はただ忘れて信頼し、安心して地上に生きるのが良い。すると時として全く説明もつかない天の計らいのような何かが、想像を超えた、早かったり、遅すぎたり、しかし完璧で完全な場所と時間を見定め私たちの足元に突き刺さり、これ以上ない驚きと喜びを提供してくれたりする。
(3月6日筆・20分)
zuihitsu・・・前日自分に課したキーワードをお題に、最低400字(原稿用紙1枚)で書く練習をしているものの一部出し