「哲学」
- tanazawahanae317
- 6月25日
- 読了時間: 2分

人とじっくり話すのが好きで、特に自分と異なる業種の人の話を聞くのはとても面白い。
よほどのおしゃべりさん以外は、遠慮がちだったり、謙遜していたり、自己表現が苦手だったりして言葉にしなかったり、曖昧だったりするのだけど、好奇心旺盛な私は許される限りじっくりと深ぼって聞いてしまう。特に何かを詮索したいわけでもなく、ただ自分の知らない世界やその人となりに興味を持ってしまうのだ。私の持論に、全ての人が実は面白い、というのがある。
そんな個人的な会話をゆったりと幾層にも重ねていくと、ある時、ある瞬間、その人がその人なりに形成した「哲学」の片鱗に触れることがある。場所を指すなら、脳の後頭部内側辺りだろうか。その「哲学」なるものが私の好物なのである。それは深く深くマイニングした先に見つけられる、美しく煌めく鉱石のようなもの。
何か一つのことを一定期間やり遂げる人には、どんなに地味と思われる仕事であれ、必ずこの美しい鉱石が存在する。「こういう理由だから、これをするには意義があるんだ」と、それは経験から醸成され、確信となる。これを持っている人は何をしていてもかっこいいし、尊敬に値する。こういう人が一人でも多くいれば、世の中はきっとうまく周っていけるのだと思う。
(5月17日筆・15分)
zuihitsu・・・前日自分に課したキーワードをお題に、最低400字(原稿用紙1枚)で書く練習をしているものの一部出し