
現在上野の国立西洋美術館で開催中のモネ展に行ってきました!
事前に前売りを購入していたのにも関わらずうかうかしていたら閉幕が近づき、2月はやばいだろうと1月末の平日を狙いました。平日でも混んでるとは聞いてたけど、想像以上の行列!
お昼はみんなランチ休憩するかなと思って狙ったら、他の人も同じ考えだったみたいで(笑)、入るまでに90分待ちとか言われて一瞬諦めかける・・・。でも夕方近くの方が空くと誘導員さんからの情報を得て3時まではプラプラと軽食 & 日向ぼっこ(風もなく暖かくて気持ちよかった!)。やっぱり3、40分は並んだけど、急遽のお誘いに乗ってくれた友達がいてくれたので助かりました。一人だったら心折れた!
私なんでここまでモネをちゃんと観てこなかったんだろうって思ったけど、気づきました。人混みが嫌だったんですね。上野の美術館は基本的に人混みがひどいけど、今回は今までで一番すごかったかも。日本人はモネが好きなんですね〜。
私は並びながら勉強のためにこれっきりでもいいと思ったけど、実物を観たら想像以上に良くて、出た時にはすっかり好きになっていました。でも次に観るなら海外の美術館でのんびり、がいいな。
そもそも印象派といわれるジャンルにあまり惹かれてこなかったのだけど、モネは年を追うごとに筆跡に力が加わり、とても精力的にキャンバスに向かう姿勢が見て取れました。"vigorous(激しい)," "energetic(エネルギッシュな)," "passionate(情熱的な)," "obsessive(取り憑かれたような)"などのワードが浮かぶその筆使いは、印象派を淡く優しいものと捉えていた私のイメージを大きく覆しました。それまで同じく印象画家と言われるルノワールなどは多少観てきた中で、そのような印象を持っていたから。
モネは中年期以降白内障に悩まされ、それが筆跡や色彩に表れているようだったけど、トータルで考えるととても幸運な画家だったのだと思います。蓮池や日本橋で有名なお庭は映像で見るだけでも見事で(いつか行きたい!)、大きなアトリエを持ち、大きなキャンバスにあれだけ大胆に高価な油絵具を使えたかと思うと羨ましい限りです。
印象派の位置付けとして、その後に続く抽象画への布石となるような時代経過も感じ、また習作(正式に作品として完成する前のもの)が多く展示される中には余白を存分に残したものも多々あり、それが次世代のアーティストのインスピレーションにもなったんじゃないかと想像します。個人的には、モネが使うパープルがとても気持ちよく、白内障の目にはどういうふうに見えていたのかなと想像しつつ、ずっと観ていたいと感じる作品が何枚もありました。
時代の流れでアートを観ることはとても面白く、今だったら普通に思える、余白を残すこと、すら長年の油絵の伝統の中では良くも悪くも斬新であったと思うし、「こうであることが当然」という価値観の中でそうでない価値観を示すというのは意外とできそうでできなかったりします。今の私たちはこういう過去の芸術家達のおかげで、より自由に表現をすることや、芸術家気取りも許されているのです。
というわけで、モネも、一緒に行って語らってくれた友人もありがとう!
至福の一日でした。
