よくなっていこう

Cheer Up, Man!  励まし合い  2012 ©︎ Hanae Tanazawa
Cheer Up, Man! 励まし合い 2012 ©︎ Hanae Tanazawa

 

5月をブログ強化月間と称し、週に2回は上げる目標だったけど、いざフタを開けてみれば週に1回くらいのペースで終了・・・。自分ではそろそろ3日くらい経ったかなぁと思って書いてたのだけど、実は6日くらい経ってたりして。毎日が日曜日だとこういうことが起きます。

 

でもせっかくなので、以前よりはもう少しだけ頻度を上げて頑張りたいと思います(←どーだか!)

 

 

ここ数日は、翻訳のお仕事をいくつか続けてしていました。

 

私の「器用貧乏」さ(←「クサボケちゃん」の編集者さんに言われ、それ以来、なるほど私を一番よく表現していると思う四字熟語・・・貧乏をとって二字になるのが目標)がこういう状況の時には助けにもなり、久々に日本語と英語を行き来していました。

 

こちらはアメリカのクラウドサービスでお仕事を配給してくれる翻訳会社なのですが、登録時に試験をパスすれば受注できるようになるので、やったりやらなかったりで5年目くらいになります。最初からリモートなので、上司や同僚を小さなサムネール以外で知るでもなく、組織の末端に梅の実のようにぶら下がり、かろうじて繋がっているような、そんな距離感。でもそういうこともあってか、サポート体制はしっかりしていて、困ったらすぐにメールで連絡が取れたり、問題解決すると、サポートの働きはどうだったかと毎回フィードバックを求められたり。私の翻訳した文章も抜き打ちでチェックされて点数化され、いい点数やコメントをもらうとモチベーションも上がる仕組み・・・(その反対もある)。

 

そんなこんなで、未熟な末端果実としてでも、久々にアメリカの組織の中に属してみると、また色々と見えてくることがある。

 

アメリカって今色々あるけど、日本と比べると、やはり基本的に、下が上と戦う姿勢をしっかり持っている。ダメな部分は主張され、改善され、主張され、改善され、が繰り返し、しかも定期的に行われている。黒人と白人間の問題は、根深すぎて、なかなか劇的には変われないようだけど・・・。

 

 

今の翻訳会社では、時々アンケートが来て、この会社を他の人に勧めますか?っていうような、私が会社を評価するような機会が与えられる。最近はちょうど、ギャラが仕事に見合わないなぁって不満に思ってたところなので、そのように評価させてもらいました(おそらく皆さんの想像以上に安いです)。

 

Evaluation「評価」「査定」とか訳される)と呼ばれるこのシステムは、実はアメリカの組織では結構当たり前にやることで、以前働いていた教会のプレスクールも、年に一度「教員が」「ディレクター(校長先生)を」評価するタイミングがあったし(もちろんこういうことは全て匿名で、秘書が統計・活字化して渡す仕組み)。アメリカの大学でも、学期末になると、どの授業でも最後に「学生が」「先生を」Evaluateする仕組みになっている。基本的には用紙一枚に数字のスケールで答える項目があり、それ以外、言いたいことがあれば書けるところがある。もちろん悪いことばかりでなく、お礼なんか伝えたりすることも。

 

私、アメリカはそんなに好きになれなかったけど、こういうところは本当に合理的で、ポジティブで大好きです。

 

日本ではどうかなとちょっと調べてみたら、360度評価 (360-degree Feedback) という、上司、同僚、部下、関係者などの多方面から評価されるシステムが(やはりアメリカ輸入で)導入されるところも出てきたみたいだけど、せいぜい3割程度とのこと(ちなみにアメリカの大手企業では9割超えだそう)。

 

これって結構国民性を表してるなぁって思ったりするわけです。日本では、上は下からとやかく言われたくない(農民のくせして武士に楯突くとは何事か、から(いや、それ以前から)脈々と続く、生徒は先生の言うことだけを聞いていればいい、が律儀に継承されており)。下は言いたくても表現する方法を学んでいない。黙る、耐える、諦める、愚痴る、自分を責める、辞める、殺す、死ぬ、くらいの選択肢で大体完結させちゃうから、なんか色々勿体無いなと思ったりします。

 

下が上に対して、正式に不満を表現することができるシステム。任意とかじゃなくて、やらなければならないことになっている、「システム」。想像ですが、こういうシステムも、アメリカでは問題があるごとに改善策として、少しずつ進化していったのではないかなぁ、と思ったりするわけです。

 

 

かく言う私も、そんなにうまく自分のネガティブな気持ちを表現できるわけではありません。元来は日本人らしく避けて通りたいところがあるものの、アメリカでいいなぁと思ってからは、伝えにくいことを伝えることがもっとうまくなりたいと思うようになりました。だから、どうしてこの人に言われると喜んで動いちゃうんだろうなぁとか、どうしてこの人だと素直に謝れるんだろうなぁとか、そんな人に出くわしたら、あの人の何がいいんだろうってのをこっそり研究して、マネできそうだったらマネして、っていうことをやったりしています(まだまだ)。思うにそれはほとんどが、ちょっとした言葉の選び方だったり、声のトーンだったり、表情筋の使い方だったり、ウィットやユーモアだったり、相違を受け入れるおおらかさであったりします。この表現部門は、他の表現部門と同様、きっと永遠に修行の身です。

 

そんな身なので・・・

 

今のアメリカ、応援します。

 

香港の若者も、応援します。

 

 

少しずつ、よくなっていこう。

 

 

 

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