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只中

  • tanazawahanae317
  • 9月19日
  • 読了時間: 2分

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随分ご無沙汰になっていました。

その間雨が何度か降っては蒸し返し、台風が押し寄せて涼しくなり、季節は移ろいでいます。


お元気ですか?


私は最近は本業も(バイトも)忙しくなってきて、ここから年末まで駆け抜けられそうです。かなり長いことゆっくりしてたから、今は働く気満々!お仕事様、皆々様、有難う御座います。



今年のどこかのタイミングで、ずっと本棚にあって開いたことのなかった島崎藤村の『破戒』を読み、あまりにも素晴らしかったのでもう何タイトルか買い集めました。


現在ちまちまと読み進めている『夜明け前』は第一部上・下、第2部上・下とあって少し長いのですが、何も知らずに読み始めたら、舞台は幕末の木曽街道(現在の長野・岐阜辺り)。遠く横須賀で起こっている”らしい”米国からの開国要求の噂に騒めく山間の人々の様子や、政治的・文化的変遷がありありと描かれ、どこか現代、まさにここ数年の世界の激震に重なり、この小説を今読んでいることに運命を感じています。


手に取るもの、向こうからやってくるもの、紹介されるもの、目や耳に引っかかるもの。

そういうものは何かしらの理由があるんだろうなと、最近の集積物・出会う人々を観察しながら思ったりします。



音楽では、最近藤井風さんが出されたオール・イングリッシュのアルバム『Prema』があまりにも素晴らしくて、久々にCDを買いました。


去年のTiny Desk Concertを観てからハマったのだけど、この方、Premaという楽曲発表にいよいよ本気の覚悟を感じて、まさにこれまた「時代」の人。現代のニュースを覆う大部分が「混沌」ならば、こちらはその混沌を照らす許し、癒し、愛を促しに来た方の、まさに灯台のような、否、太陽や月のようなすべてを等しく照らす光のような現代っ子。久々に歌詞カードを眺めながら音楽に聴き入るという体験を楽しんでいます。


藤井風も、島崎藤村も、今私の手元に同時に開かれているのはきっと偶然ではなくて、私は無意識にこれらを選び、感じ取ることを選び、現代の「混沌」に飲み込まれない俯瞰した視点を保てるように助けを求めているのだろうか。

飲み込まれないように。ほんの少しでも冷静に、楽しく浮かび上がれるように。







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