2022年
11月
23日
水
京都に行ってきました。
帰りの移動中ずっと大雨でしたが、滞在中はなんとか天気がもってくれたからラッキーでした。
姉が帰国することがわかったときに、「その時期なら京都行こうよ」って行ったら「ちょうどそれ考えてた!」って返事があり、それならと両親を誘って2泊3日で行ってきました(ちなみに私の渡豪より先に決まっていました)。毎年行きたいと思いながら、人の多さに遠ざかって22年くらい。ベタな観光スポットを実質1日半で周ったのでゆっくりのんびりとはならなかったけど、紅葉もちょうど見頃で今年はもう旅行十分!ってくらい堪能しました。写真はうまい具合に人のいないタイミングで撮れたりしたけど、それなりに人は多かったです。着物着てる人もたくさんいて皆さん楽しそうでした。
私は修学旅行の古い記憶が蘇ったり繋がったりして脳内アップデート完了。
京都という土地の独自性は様々な美意識に反映されていて、言葉も柔らかで美しく、日本の中でもやはり特別な土地なのだなと実感しました。
また写真整理しようと思います!→*11/28 アルバム追加しました。
2018年
6月
23日
土
最後のアメリカ備忘録。
上の写真は、私がアメリカ後半2年間を過ごしたお家のリビング。当時は全くこんなにオシャレではなかったけど、その当時のルームメイトの一人が今は奥さんと(猫と)一緒にこの家に住んでいて、この7月には引っ越すことになっているので、ほんとギリギリ、奇跡的なタイミングでまたこの場所で集うことができたのは旅のハイライトの一つだった。
諸事情によりここのオーナー(元ルームメイトの一人)以外が集合となったけど、やっぱり家も人もみんな素敵で最高の一時だった!BBQをやるよと聞いていたから、どうせアメリカンな肉の塊とビールのシンプルスタイルかと思っていたら(失礼すぎ)、素敵なアパタイザーが並び、オシャレなカクテルを入れてくれて、なんだが以前と様子が違う!リノの街全体を通して感じたことだけど、みんな、オシャレになっている!以前は町中を走って空気を汚していたピックアップトラックの数は目方1/3くらいに減り、実用的な大きさの日本車や韓国車が増え、美味しいレストランが増え、あちこちにできていた寿司レストランにはアメリカ人がたくさん、お箸で丁寧に食事をしている。うん、いい感じで変化している!
この家に関しては、奥さん・ケリーのセンスがいいことが大きいけれど、アメリカンというより、ヨーロピアンなテイストを感じて私は家の隅から隅まで眺め回し、写真を撮りまくり、主人のジョナサンから「ハナエはあんなに写真を撮ってどうするつもりだ」と冗談半分にスパイ疑惑を持たれる始末・・・。
考えてみると、日本は今ミニマリズムが大流行中で、私も今の和風な家に移ってからは割とシンプルな内装好みに変わっているけど、ここまでゴテゴテに飾り尽くすインテリアも、その「好き!」の気持ちをいっぱい感じる分だけ、やっぱり好きだなと思った。まぁ、和風建築にはシンプルな内装の方が似合ってしまうのだけど。
そして改めて思ったのが、アートを飾ることの日常性。日本では、アート作品を買ったり飾ったりすることがやたらと高尚な行為のように思われているけれど、こちらの人は好きだったら有名・無名関係なく手に入れて(値段もピンキリ)、好きに飾って楽しむ。インテリアとして、クッションカバーやカーテンを変えるかのように、季節や気分によって楽しむ。
これも勝手な印象かもしれないけれど、日本のホテルや旅館でよく見受けられる光景として、一度飾られた作品がいつまでもその壁に掛かり留まり、その飾られた年代分だけ、色あせ、埃を被り、その壁の一部だけ時代から取り残されたかのように、異様な空気を放って放置されているのとは、大違いな愛でられ方。
もう一つ大きな違いは、賃貸なのにここまで遊ばせてくれること・・・。日本の賃貸はどこに行っても似たような味気ないクロスが貼られていて、まぁせっかく好きなアート作品を買ったとしても、飾りがいがないのもよくわかる。アートを飾るのは素敵なマイホームを手に入れた人の、さらに上のレベル・・・だなんて、この辺の価値観の違いはだいぶ日本のアート市場に大きく影響しているといつも思う。
このお家は遊ばせすぎでしょ、ってくらい、裏庭も、外庭も、本当に好き放題させていて、住んだ期間たったの4年間でよくここまでいじられたなって思うくらいやりたい放題。裏庭にはなんか手作りのコテージみたいなのも作っちゃってる(これも2代目だとか)。笑 これがまた素敵なセンスで!表の庭は以前は芝生が敷かれていただけだったんだけど、今はガーデニングエリアに。欧米の人は家にたくさんの時間やお金をかけ、豊かにし、そこに人を招く。
もちろん全て敢えて一般的に言うことだけど、日本の人は、外に持ち出すもの(洋服・靴・バッグ・車、等々)にお金をかけ、家の中は生活感でごちゃごちゃだから、おもてなしは素敵なレストラン頼み、旦那さんは外飲みにお金を費やす。そんなんだから、そんな価値観でアート作品の購入にお金が回ってくることなんて、まずないと言っていい。最近のインスタブームで多少家の中も気を配るようにはなったかもしれないけど、まぁどちらにしても、この辺りの違いは、残念ながら今も昔も大して変わっていないのでした。
日本の賃貸業者さん、日本のインスタグラマーさん、日本の画商さん、どうぞこの辺り、真剣に、切実に、ご検証願います。
って、変な備忘録になっちゃった。
写真だけたっぷり載せて、アメリカ旅行記、終わり!
2018年
6月
05日
火
今回楽しみにしていたことの一つは、母校である大学University of Nevada, Reno (UNR)のキャンパスを訪れること。当時からキャンパスの拡大計画は公表されていて、どう変わっているのか楽しみだったけど、新しい部分と、昔からの部分、どちらも見られて楽しかった。
当時のハウスメイトの一人、アメリカ人のナンシーが付き合ってくれて、キャンパスを色々と周ったのが確か金曜日。翌日土曜日に卒業式を控え、授業は全て終わっているので学生も先生もほとんど見かけないのだけど、普通に建物に入れたし、なぜかありがたいことに教室は鍵もかかっていない上、電気までついている!おかげで気兼ねなく侵入し、写真を撮って遊ばせてもらった。
一番多くの時間を過ごしたアートビルディングは、入った瞬間昔と同じ匂いにやられ、数々の記憶が蘇ってきた。3階のアートスタジオ(上の写真)はレイアウトが変わっていたけど、あのいい意味での小汚さは当時のままだった。
そのスタジオの角に、私が唯一(一方的に)恩師と思っているDrawingの教授、Mr. Michael Sarichの描きかけの作品が置かれていた。驚くほどに、彼のペインティングが1ミリも揺らぐことなく、相変わらずのスタイルとタッチで存在していたことが今回は実に嬉しかった。
マイク(向こうは教授でも結構ファーストネームで呼ぶ)が初めて授業に現れた時のことをよく覚えている。
グレーのロン毛を低く後ろに束ね、痩せこけた顎にもグレーの髭を生やしている。ひょろりと骨ばった身体にゆったりと柄シャツを着て、袖から見える腕にはたくさんのタトゥーが入っていた。何よりも印象的だったのが、入って来た時のマイクの少し痺れたような震える肢体と、びっこを引いた歩き方。話す言葉も、訛りがあるのか(?)聞き取りづらい。私は勝手に、(いかにもアーティストらしく)お酒か何かの影響を受けてしまっている人なのかと思い込んでしまった。
その震えの原因が実はアルコールではなくて、パーキンソン病だったというのは、本人から初日のうちに知らされたと思うが、それを聞いた時は、見た目で判断した自分を大いに恥じた。当時既に発症して6年くらいだったと思うが、思うように身体が動かなくなるパーキンソン病を患いながら、マイクが描く絵は尖っていて懸命だった。「いつ描けなくなるかわからないから」と、生徒が描いている合間にも描くその画や彫刻は、正直好みを選ぶものではあったけど、揺るがない強さと情熱があったし、一枚一枚を大事にしない生徒に苛立つような様子も時には見られた。
マイクの特徴を色々書いたけど、私にとって一番印象的だったのは、その青すぎるほどよく澄んだ目だった。
マイクはその魅力的な青い目で、ほとんど瞬間的に、生徒の作品の何がうまくいっていて、何がうまくいっていないかを見抜いてしまう。しかもそれを正確に言葉で表現し、その言葉は時に理解するまで数日、数ヶ月、または卒業後の数年までかかることもあったけど、理解した瞬間はいつも感動であった。
そんなマイクのクラスでの、二週間に一度のcritique(論評)は回を重ねるごとに縮こまるほど恐ろしなっていった。マイクに褒められた作品は誇らしく、けなされた作品は、物によっては姿を消した。いつしか、作品を描いているうちから、マイクのあの青く透き通った二つの瞳が、自分と作品の間を遮るようになった。マイクに何を言われるだろう、そして自分はどう語ろうかと、頭の中でも、声に出しても、何度も繰り返しイメージしてからcritiqueに臨んだ。
一緒にいたナンシーもマイクの作品を多少知っていて、「ミッキーマウスのモンスター」と彼の作品への評価はネガティブなものだったけど、私はそのスタイルが本当に1ミリも変わることなく健在だったことに、今回は笑ってしまうほど嬉しくなった。私も好きかと言われたら「うーん」となるところではあるけれど、今回改めてマイクの作品を観て、以前の私では知覚できなかった技術を確かに感じて、観るべきものはやはりあると気付かされた。ポップとも取れる表現なので日本人受けしやすい気もするが、ディスニーなどのモチーフの可愛らしさから単に「かわいい」と表現するのは安直すぎる。かといって彼が繰り返し使うシンボリズムの真意は、私もまだ理解しきれずにいる・・・。
私を知っていて、マイクのこの作品と印象を知ったばかりの方は、この対極的な二人がどう交わるのか想像がつかないかもしれない。私にとっても、正直これほどまでに強面で立場的にも脅威的な人はいなかった。マイクと私は、アートを介してでなければ一言も話すことなんてなかったと断言できるけど、作品が私とマイクの間に、コミュニケーションを反射させる鏡のように存在し、私たちは少し、お互いのことを知ることができたのである。アートがvisual language(視覚言語)と言われる所以であり、今よりもずっと言葉に不自由で引っ込み思案だった私は、他学生とのコミュニケーションにおいても、そのvisual languageに大いに救われた。マイクは、案外私の作品を好意的に、時には寛大すぎるほどに評価してくれたこともあり、それが今の自分を支えているところも大きい。
忘れられないマイクが語ってくれたエピソードがある。ある時彼が作品を家族にプレゼントしたところ、その作品が飾られずに、ソファーの下に隠すようにしまわれていたという。もし私だったら、悲しくて人には言えないことだと思うけど、その後彼が言ったのはこうだった。「自分が自分の作品の一番の擁護者であれ。」
誰に批判されようとも、世の中で誰一人も認めてくれなくても、自分は自分の作品を全力で守れ・・・。
これは逆に言えば、自分が守れないような作品は作るな、と言うことだと思う。守れないような、自分でも不確かな作品は世に発表するべきではないし、発表したからには責任を持て。
この教えは、私が作品を仕上げる時にいつも「擁護できるか」確認する所以となった。
2018年
5月
26日
土
1週間ばかり、アメリカに行っていました。
アメリカは、ネバダ州リノ。私が大学生活のうち3年間を過ごした街。
貯めていたマイレージを使い切って余分なクレジットカードを解約するためにも、いつかまた戻りたいなと思っていたところに、リノで医学部に通っていたゆみこからの朗報。「卒業する!」・・・機を得たりと即決し、1週間のお休みをもらい、飛んでいきました。
ゆみことは不思議な縁で、大学時代3年間知り合う機会があったにも関わらず、最後の3ヶ月くらいでようやく知り合いになり、それからはしょっちゅう会うわけでもないのに年に1、2回のクリスマスカードやらで繋がり続け、機会を見つけては横浜や福岡で訪ね合い、同期が皆帰国する中、彼女だけはリノに(ほぼ)留まり続け、8年間(?)スタバで働きながら医学部に入る夢を諦めず、ついにそれを叶えた人。4年前に「入学する!」って聞いた時もなかなか興奮したけど、今回の卒業も、彼女の紆余曲折の歴史を多少なりとも知っている身としては、本当に本当に、感慨深いものがあった。
人生って、先ばかりを見つめると恐ろしく長い気がするけど、過ぎ去ってみて振り返ると、意外と短く感じたりする不思議なものである。もちろんゆみこの医学部での4年間は私なんかには想像もできないほど忙しく、長いものだっただろうけど、つまりは30を過ぎ、一般的に遅かったかもしれない彼女の入学も、今となれば全然遅くはなかったということが言いたい訳で。これから彼女が医者として活躍できる可能性を鑑みれば!
それにしてもアメリカで医者になるって、本当に本当に大変なこと!ゆみこ、何度も言ったけどまた言うね、おめでとう!!
このあとニューヨーク州で新たにResidensy(研修生)として働くために、大陸を6日間かけて(愛猫と!)横断引越し旅行するという忙しさの中にも関わらず、私に付き合って色々なところに連れて行ってくれてありがとう。
リノに住んでいた時に、やりたくてもやらなかったことの一つとして、「Nの山に登る」というのがあった。Nの山とは、文字通りNと書かれた山のことで、正式名称があるのかどうか、Nが何を意味するのかについては、誰に聞いても正確なところはわからない(おそらく大学のロゴのN(Nevada州から来てる?)と思われる)。「ただの石があるだけで何もないよ」というネガティブなコメントをいつか誰かから聞いてから、つまらないことに誘うようで誰にも声がかけられなかったけれど、今回こそはと試しにゆみこに声をかけてみたら、「最後の思い出にぜひ行こう!」とノリノリな返事が返ってきたので嬉しかった。
2017年
11月
05日
日
行ってきました、軽井沢!
大きな台風が過ぎた後の週末だったので被らなくてよかった〜と思っていたら、短い期間に2つ目の台風が発生・・・。おかげさまで、雨女の疑いが濃厚になってしまいました(前回も天気が良くなかったから・・・)。この3連休は憎いほど(いえ、素敵な)秋晴れを少々恨みながら、必死にパソコンに向かっています。今月は踏ん張りどころだなぁ〜、頑張れハナエ!・・・の束の間の逃避行。
今回は、前回行けなかったハイキングにどうしても行きたかったので、着いた当日、天気がいいうちにその足で1時間半ほどハイキング。数日前の台風の爪痕が生々しく、地面に大量に落ちた小枝や枯葉をポキポキ、ワサワサと鳴らしながら、私が好きな、ゆる〜い道を行く。途中、道の入り口にバーが敷かれ「クマに注意」と書かれた看板に出くわし一瞬たじろぐも、ここまで来たのに引き返すつもりは私も友人も毛頭なく、おしゃべりと、枝をいつもより多く鳴らす作戦でバーをくぐり抜け、前に進む。その日は目的地の千ヶ滝までは時間的にたどり着けそうにもなかったので、真ん中くらいで引き返し、短いながらも頭のてっぺんから足の裏まで自然に浸る幸福を感じられて嬉しかった!夜は、食材を調達し、その日一緒にいたお客さんやオーナーたちとプチ宴会。無意識に買い集めた食材の、まぁ全てが茶色かったこと・・・。笑
翌朝はすでに雲行き怪しくも、お昼までは持つだろうとのこと。私の友人は体調不良でダウンしていたので、一緒に泊まっていた日本大好き中国人男性と、気ままなバイク旅に来ていた日本人男性を誘い出し、前日行けなかった千ヶ滝まで、もう一回ハイキング!前日である程度コースを知っていたので、なぜか2人から「リーダー」と称され(笑)、知り合って間もない3人で楽しく歩いたのでした。目的地の滝の上の崖では、カモシカを発見!イノシシかと思ったくらい、鹿にしては足や首が短いんだなぁと学びました。一緒に行ってくれたゴードンとケイタくん、(読んでないだろうけど)ありがとう!
翌日、オーナーに勧められたソーセージ屋さんで、なぜかソーセージでないランチにそそられ食べていたら、隣に座ったカップルが、「今日千ヶ滝のハイキングの途中で、100メートルくらい先にクマを見たんですよ〜」と話すのが聞こえ、私と友人は、「!!!」・・・遭遇しなくてよかった〜と一息ついたのでした・・・。
2017年
8月
16日
水
長〜くありがたかった夏休みを終えて、昨日からお仕事が再開しました。
夏休み中、横浜にいる間はこもってデザインや手作り絵本制作を進め、あとは初めての軽井沢と定番の山中湖でとにかく暑さから逃げまくっていました!
特にパッとした予定もなかったから、ちょっとだけ気軽な国内旅行をしようと思い立ち、まだ行ったことのなかった軽井沢に行こう!と宿の予約を入れたその夜・・・。日頃お世話になっている立川志の八さんのマネージャー(?)高橋さんという女性の方のご紹介で(私の個展にも来てくださったりと応援してくださっています・・・ありがとうございます!)、追分(軽井沢駅から2駅)の油やさんというとても歴史と趣のある場所に、私のABCアニマルズをとのご紹介メールを、まさに引き寄せのタイミングでいただきました!油やさんは、かつて様々な作家が宿泊し、現在はお宿兼アートスペースとして再開発された場所で、実際に行ってみたらうまく説明できないけれど想像以上に興味深い空間でした!志の八さんがたまに落語会をしているのは知っていたけど、数時間しかなかったことが本当に悔やまれました。荷物が多くて油やさんの写真を撮り損ねてしまったのだけど、次回は何も予定せずに、ただ油やさんとその近辺でくつろぐことを目的に追分に遊びに行こうと思いました。ご丁寧にお迎えやご案内いただきました油やと追分コロニーの斎藤さん、ありがとうございました!(*冬期は油やさんが閉まる為、追分コロニーにてABCアニマルズを取り扱っていただく予定です。)
あまりよく知らなかったのですが、追分はJRの軽井沢駅からは西に2駅の位置にあり、「風立ちぬ」の堀辰雄など多くの作家に愛された土地。とにかく緑が綺麗で、もう7月も終わりというのに、新緑のように明るく瑞々しく、この時期でこれなら実際の新緑の時期はきっと眩しいくらいだろうなって想像してドキドキしました。のんびりと読書や創作をするには確かに、絶対に最適な場所!
そして追分から宿のある中軽井沢に向かうバス停の横に、こんな粋な文庫ボックス「夢の箱」なるものを発見!本を持って行きたい人は代わりに何か入れてね、っていうような(確か)システムで、待っている間にも退屈しないようにっていうこんな思いやりすらも、知的な追分らしさを感じました。
教えてもらった話ですが、軽井沢辺りの地域は浅間山に向かって沿うような立地なので、常にゆるく傾斜がかっており、徒歩での移動は少し大変・・・。貸自転車もあるけど、行きか帰りは必ず坂道になるから、どっちがいいかわからず結局徒歩とバスで移動することに。もともとハイキング目的で来たので歩くのは構わないと思ったけど、イメージしてるようにスムーズには移動できないので、やっぱり山中湖同様こういう土地は車があった方が便利なのかなと思いました。
まぁとにかく、そんなこんなで中軽井沢駅からゆっくり北上すること40分くらい歩き、目的のお宿Koya Backpackersに到着。若い男性オーナーさんが昨年から一人で切り盛りされている、古民家を改築したゲストハウスで、写真を見たときからここに行きたい!って思った直感は確かで、思った通り素敵だった!
どういう経緯かわからないけど、おばあさま所有の築年数104年(!?)の建物をわざわざこの場所に移築して去年バックパッカー用の宿として開業したとのこと。入ると気づくけど、規格が今の和建築とは違うなっていう、ちょっと現代人にはこじんまりとした感覚。でもそれがまた心地よくて、襖の向こう側や別階の人の気配をいやでも感じるから、無意識にでも気遣い合うし、会えば必然的に会話することになる。もしかしたら昔はこういうところから自然と思いやりや礼儀作法を養っていったのかなぁって思ったりしました。建物は古いといえど汚らしさは一切なく、水回りは全て新しいのでとっても清潔感があって快適!いいところを生かし、必要な部分を上手く改良するセンスをあちこちに感じました。
2日目の夜は一緒に泊まっていた人たちで一人800円くらいで持ち寄りディナーをしようってなって、キッチンを譲り合いながら用意したオランダ・台湾・日本の3カ国ディナーは素朴ながらも最高だった!
軽井沢は本当はハイキングがしたくて来たのだけど、あいにくの天気で断念・・・千住博美術館や石の教会くらいしか行けなかったんだけど、迷ったせいもあって徒歩やバスでくたびれちゃって、あぁ何しにここまで来たんだと少し反省。こういうところではあまり予定を入れずに、自然を感じながらゆっくりするのが正解だなって思いました。秋も絶対に綺麗だなって思ったから、今度は本当にのんびりするつもりで、でもハイキングのリベンジも兼ねて行こうと思います。
本当に楽しかった!いろんな出会いや豊かな自然や時間に、改めて感謝。
2016年
11月
29日
火
またまたご無沙汰してしまいました。
予告通り、個展後に行ったハイキングの写真載せます!
行った山は御岳山(みたけやま)といって、東京・奥多摩の方。秋晴れの気持ちいい週末なんて、人生であと何十年生きたとしても、あと何十回しかないかと思ったらやっぱり貴重で、ちょっと遠かったけど早起きして出かける。横浜から電車で3時間くらい、万全なつもりでも寝不足と個展終わりの疲労(?)を否めず、最初の登りでかつてないほど変な汗をかいてしまった。今までで一番調子の悪い登山だったかも・・・だけど天気は上々、紅葉もベストタイミングな週末だったから、行けてよかった!私含め、色んな人間があの手この手で色々とやってみてるけど、結局自然に勝る美術館はないなといつも思う。
実は書くタイミングなかったけど、この夏13年ぶりに富士登山しまして(これもまた書けたら書きます!)、その下山時に痛めた右膝の裏が後半全く同じように痛み出したので、行きではスルーしたケーブルカーとバスをありがたく使わせてもらって帰りました。でも欲してた自然のエネルギーをチャージできたし、まだ数週間は、貴重なハイキングのチャンスを狙うつもり・・・。
Went to a hiking at Mt. Mitake in Okutama, Tokyo, on the following weekend after my solo exhibition. Hiking is almost the only outdoor sport I am willing to do myself (I like other sports too, but need to be called by other people!). I like how I am urged by the autumn's dry and mild climate, so precious between the steamy hot summer and chilly winter season. Since I grew up in a forest (sort of), I need lots of greens around me and every time I am soaked in such an environment, I feel that nature is the best museum after all.
Unfortunately, however, my condition wasn't too good, and I had had the most weird sweat ever! And as I climbed down, the back of my right knee (where I hurt at Mt. Fuji climbing in the summer which I haven't had a chance to mention until now) started hurt the same way, and I was thankful to have the cable car and bus to go back to the station... I guess I need more workout, but surely I will look for some more chances to hike this year... ;)
2016年
10月
13日
木
2016年
9月
22日
木
もういつの間にか、夏ではない・・・!ということで急ぎ足で残りをアップ。見てもらいたいっていうのもあるけど、かなり私の個人的な思い出整理(昔は必ずと言っていいほど旅行後には現像写真をアルバムにしたもんだ)。
フランスはニースにて、姉夫婦と合流。ここは、私達が行く1ヶ月ほど前に悲しいテロがあった場所。ニースだけでなく、今回の旅行はどこもハイシーズンのはずなのに外国からの観光客はほとんど見かけない不思議な違和感があった(日本語が聞こえないのは良かったけど!)。
ニースは、とにかく色の鮮やかさが印象的。スイスから入ると、街のゆるさ(ゴミとか、建物の古さとか)が顕著だけど、なんだか許せてしまうおおらかさがある。色んな人種の人がいて、若い人も、お年寄りもみんなカラフルでオシャレ!私と姉は、素敵な人とすれ違うたびに、「ねえ見て見て、あの人!」を何度繰り返した事か・・・。ビーチでも、気付けばトップレスになっているおばちゃんとか(笑)そういうエリアじゃないと思うんだけど、そういうのが許される雰囲気がある。みんな気にしてなくて、みんな好きなようにしてる。これぞフランスのリゾート!私たちも、ビーチにワインやチーズを持っていってピクニックしたり、お目当てだったマティス美術館に行ったり(ところが期待していたほど作品がなくてがっかり!)。3日目は30分電車で足をのばして姉が行きたがっていたモナコへ。姉が大好きなF-1のルートを歩いて、ハーバー沿いのレストランで少し贅沢なランチ。気温に風に景色に料理、全部が全部完璧で、切り取って持って帰って飾りたいくらいに素敵な時間だった・・・!
その帰りの電車で、ニースより2駅手前にとっても素敵なビーチを見つけて、一度ホテルに帰ってからまたそのビーチに繰り出し、透明に美しく澄んだ水に足を浸して、あとは小石を拾ったり、岩の上でのんびり・・・。暑すぎず寒すぎず、夜の10時まで出歩けるヨーロッパの夏って、何度も言うけど本当に本当に、最高!
2016年
9月
03日
土
少し時間が経ってしまったけど、旅の続き。ルツェルンに2泊の後向かった先はスイス西部に位置するレマン湖ほとりの街・Vevey(ヴヴェイ)。ここは実は私にとって、聖地!なぜなら、大大大大好きなチャーリー・チャップリンが晩年を過ごし亡くなった場所・・・。今も邸宅が残っていることは知ってたけど、見学とかできないのかな〜って検索してみたら、なんと今年の6月にChaplin Museumとしてオープンされることを知り!私が行くこのタイミングでのこのオープン!私のために間に合わせてくれたんだねと勝手に運命に感謝しながら、4人を巻き込んでの訪問となりました。
Veveyはルツェルンから電車で2時間半で着いてしまう距離だけど、この間にドイツ語圏からフランス語圏に移動し(電車の中でDankeがMerciになる)、降り立ってみると、町並みの雰囲気もやっぱり違う。ドイツ語圏は、直線・シンプル・清潔・無駄無しみたいな印象なんだけど、フランス語圏は、建物も古いと言ってももっと(良い意味で)味のあるボロさがあるし、色彩のトーンもおしゃれでゆるい感じ。もう少し長く居れたら、もっとよく考察できたのだろうけど!でも人の良さはここでも同じ。ミュージアム前に入ったカフェは、お客さんいっぱいなのにウェイトレスの女の子一人だけで、私たちは食事にありつけるまで1時間も待たされてしまった。だけど一生懸命笑顔で働いているので文句は言えない。それに実は、大きな木の木漏れ日を受けながら、心地よい風と憧れのレマン湖を側に感じているだけで、気付けばぼんやりといい1時間を過ごしてしまったんだ。その後は、いよいよ、Chaplin Museum!この時ばかりは、本当にただのオタク。笑 あの帽子やステッキにずた靴・・・オスカー像に手書きの原稿・・・写真で目にしていた邸宅前の大きなお庭に自分が立っているなんて・・・。いろんな面白い工夫もされていて、ろくに休憩もできないまま時間過ぎに慌てて退館。閉まりかけのゲートで友人のトイレ待ちをしながら、これまたフレンドリーなスタッフに話を聞くと、ミュージアムの実現までに実に16年を要したとのこと・・・。その年月の後でのこのタイミング、やっぱり運命だったんだと思って良しとしました。
チャップリンを観た事がない人は、一度騙されたと思ってぜひ観てみてほしい。CGやなんかに見慣れた時代、どうせ面白くないだろうと見始めたサイレントフィルムに、ものの10分で私の心は完全に奪われてしまいました・・・CGなどに頼れなかった分だけ、俳優の身体表現能力と創意工夫に満ちたセットやフィルムワーク・・・その創造性の高さは、まるで真新しいものを観ているみたいに新鮮なはず。少なくとも私にはそうでした。そして何よりも、心の底から温まる普遍的なユーモア、私の辛い時期をこの方はたくさん救ってくれました。
翌日は、早くもアルやアルの義妹さん、さゆきちゃん達は先の電車でお別れ・・・。あっと言う間だったけど、きっとまた会えるから大丈夫。湖畔をぶらついたり蚤の市をのぞいたりした後、フランスはニースに、一人旅経つ・・・。
Back to the trip Journal before I lose it… On the third day morning, we were headed westward for Vevey, a town by Lake Léman, where my superhero, Sir Charlie Chaplin lived his last 20+ years with his beloved wife and children. With a little hope, I started searching whether his mansion is open for visit, then found out that it was opening in June, 2016 as a Chaplin Museum (officially as "Chaplin's World")! I was so super excited about this too perfect timing (later on the museum staff told me it took them 16 years to get to opening!) and so involved 4 people with me to visit this beautiful little town and the museum, which ended up as a good plan for everybody, I think! ;)
The museum was really well made, exhibiting many treasury items (The Hat! The Shoes! The Stick!… oh but no mustache), scripts with his own writings on it, the violin he carried around since 16, private pictures and so on… and the studio where you can go in and play around with the waxworks… It was also special to be just standing on his beautiful big yard where I have seen in pictures many times.
Chaplin is the man who gave me lots of laughters when I had none as a collage student. With little expectation I started watching one of his short films "Dog's Life" and within 10 minutes, I was totally in love with this little fellow (the tramp)!! After that, I've rented all the Chaplin films I could and just simply astonished at his amazing creativity with his extreme talent. I hope many more people will rediscover this great man again…
On the following morning, I already had to say good-bye to my friends and Al, but with a great hope that we will meet again. Alone by myself, I was headed for Nice, France...