2020年

8月

29日

人が死ぬ月

8月といえば世間では遊ぶ月。

でも私が育った山中湖では、サラリーマン家庭以外はとにかく一日も休まず働く、働く、働く月!極端ではなく、7、8月に年収の大部分を稼ぐところもあって、夏の終わりにはみんな心身ともにボロボロ。同業者同士、買い出し先のスーパーなんかで会うと「あと少し、あと少しだね〜」と励まし合って生き延びるのが定例で、文字通り、アリとキリギリスのアリのような生活スタイルなのだけど、私はメリハリがあってそんなサイクルが好き。世間の夏休みムードがすっかり落ち着いたころ、自分たちのタイミングで休みをとって遊びに行けるのも魅力的。

 

そういう理由で8月は私の年中サイクルの中でも一番よく(創作活動以外の部分で)「働く」月。人が忙しくしてるのに手伝わないのは少し罪悪感を感じるくらい。

 

それだけじゃなくて、8月はよく「本を読む」月でもある。よく、「読書の秋」っていうけれど、私には「読書の夏」っていうのもあって、普段なかなか手を伸ばせない重めの文学作品とか、文章量のあるものに取りかかるのはけっこう夏だったりする。

 

理由も単純で、ペンションとか宿系の仕事は、早朝から夕食の片付けまで就労時間が長く、その代わり昼の休憩時間もまあまあ長い。そこで一旦家に帰り、私は庭先の(小さな我が実家で一番居心地のいい屋外リビングとも言える)ハンモックで、ウトウト昼寝したり、そして読書をして体を休めるのである。葉っぱが擦れ合う音は心地よく、合間を通り抜けて肌に触れてくる空気はひんやりと気持ちがいい。本当にこの時間で心身がリセットされる。

 

 

 

2年前の夏はまとめて谷崎作品を何作か読んだ。それを思い出して昨年くらいに作った「趣味の」装丁。原画は2015年度作。(c) Hanae Tanazawa
2年前の夏はまとめて谷崎作品を何作か読んだ。それを思い出して昨年くらいに作った「趣味の」装丁。原画は2015年度作。(c) Hanae Tanazawa

 

 

とはいいつつも、今年はあまりまとまった時間がなくて例年ほど読めてはいないのだけど、いくつか読んだものは、気がつくとどこか戦争に触れているものが多かった。

 

考えてみれば、第2次世界大戦以降の、とりわけ私が最近好む昭和という時代は、小説であれ自伝であれドラマであれ、全て戦争があって初めて語ることができる時代。「戦後復興」「高度経済成長」「近代化」なんて言葉はどこか魅力的で、今まではその眩しく上がり調子な部分ばかりに目が行ってたけど、その右肩あがりの銀光りする滑り台の、本当に下の下の泥沼の地面まで想像力で落ちてみたことが、私は今まであまりにもなさすぎたかもしれない。本当は私たちの今の歴史は、その泥沼の地面の上に立っている。

 

***

 

 

今回つま先くらいでも、その泥に触れたかなと思ったのは、小田実さんという方が書いた、パラオのペリリュー島での日本軍の玉砕を題材にした小説。私の大好きなドナルド・キーンさんからたどり着いた。

ペリリュー島は、私の父方の実の祖父が戦死したところ。そんなことを知ったのもほんの数年前で、そのときはその風変わりな島の名前を頭に叩き込むだけしておいた私。私どころか父も祖父を知らないので、これまで一向に語られることもなく、感情を動かすにはあまりにも他人すぎた祖父だけど、冷静に考えると、その人の血は確実に自分の中に流れて今、私の心臓を動かしている。建前以上の興味を持ちにくかった戦争を知るには、私にとってこのおじいちゃんが唯一、本当に降りていける滑り台かもしれない。

 

おじいちゃんは軍医だったから、あいにく代用して読めるような登場人物は小説の中にはいなかったけど、アメリカ軍に2、3日で制圧できると思われていた日本軍が、複雑な洞窟を駆使して3ヶ月近く粘ったことや、玉砕直前までギリギリに追いつめられていく凄まじい様子は本当に少しだけ、感じ取れた気がする。本を閉じてからペリリュー島をネット検索すると、描写されていた洞窟内部の画像などが出てきて、いつか、その地に降りてみたいと思うようになった。おじいちゃんを足がかりに、戦争のことをもう少しきちんと知ることが、直感としてなんだか今すごく重要な気がする。・・・今の時代のこの不安定な情勢が、そんな気持ちにさせるのだろうか。

 

 

***

 

 

話が反れるようだけど、以前働いていたペンションのご夫婦にようやくクサボケちゃんを届けることができた先日、そのご夫婦のお知り合いで引退したペンション仲間のご主人(私は知らない)が最近、観光に訪れていた車とぶつかって亡くなった話を聞いた。ようやく懸命な働きアリが優雅に暮らせたかもしれないという、これからのとき!相手方にも、双方の家族にも情が湧く。

 

数日前は別の知人のおじいさんが、自宅でお昼を食べ、おばあさんも側にいる中で昼寝をしながら亡くなった話を聞いた。それは私が人生で聞いてきた中で、最高の亡くなり方!

 

どちらも突然の死の話だったので、知らないなりにもそれなりにショックを受けた。私はこの年になってもありがたいくらい死に縁遠く生きてきており、そういう話は子ども並みに聞き慣れていない。かと思ったら、ちょうど今読んでいる本の登場人物も8月24日に亡くなったという文章に出くわす!小津、黒澤に先んじて日本の巨匠と言われていた溝口健二という映画監督。こちらは病死だった。

 

そういえばお年寄りは真夏と真冬によく死ぬという。

統計を調べようと思ったら、やけにコロナのデータばかり上がってくるからやめた。

 

でもよく考えたら、これまでも8月は、すごくたくさんの人が死んだ月だった。

 

 

 

 

 

2020年

6月

07日

よくなっていこう

Cheer Up, Man!  励まし合い  2012 ©︎ Hanae Tanazawa
Cheer Up, Man! 励まし合い 2012 ©︎ Hanae Tanazawa

 

5月をブログ強化月間と称し、週に2回は上げる目標だったけど、いざフタを開けてみれば週に1回くらいのペースで終了・・・。自分ではそろそろ3日くらい経ったかなぁと思って書いてたのだけど、実は6日くらい経ってたりして。毎日が日曜日だとこういうことが起きます。

 

でもせっかくなので、以前よりはもう少しだけ頻度を上げて頑張りたいと思います(←どーだか!)

 

 

ここ数日は、翻訳のお仕事をいくつか続けてしていました。

 

私の「器用貧乏」さ(←「クサボケちゃん」の編集者さんに言われ、それ以来、なるほど私を一番よく表現していると思う四字熟語・・・貧乏をとって二字になるのが目標)がこういう状況の時には助けにもなり、久々に日本語と英語を行き来していました。

 

こちらはアメリカのクラウドサービスでお仕事を配給してくれる翻訳会社なのですが、登録時に試験をパスすれば受注できるようになるので、やったりやらなかったりで5年目くらいになります。最初からリモートなので、上司や同僚を小さなサムネール以外で知るでもなく、組織の末端に梅の実のようにぶら下がり、かろうじて繋がっているような、そんな距離感。でもそういうこともあってか、サポート体制はしっかりしていて、困ったらすぐにメールで連絡が取れたり、問題解決すると、サポートの働きはどうだったかと毎回フィードバックを求められたり。私の翻訳した文章も抜き打ちでチェックされて点数化され、いい点数やコメントをもらうとモチベーションも上がる仕組み・・・(その反対もある)。

 

そんなこんなで、未熟な末端果実としてでも、久々にアメリカの組織の中に属してみると、また色々と見えてくることがある。

 

アメリカって今色々あるけど、日本と比べると、やはり基本的に、下が上と戦う姿勢をしっかり持っている。ダメな部分は主張され、改善され、主張され、改善され、が繰り返し、しかも定期的に行われている。黒人と白人間の問題は、根深すぎて、なかなか劇的には変われないようだけど・・・。

 

 

今の翻訳会社では、時々アンケートが来て、この会社を他の人に勧めますか?っていうような、私が会社を評価するような機会が与えられる。最近はちょうど、ギャラが仕事に見合わないなぁって不満に思ってたところなので、そのように評価させてもらいました(おそらく皆さんの想像以上に安いです)。

 

Evaluation「評価」「査定」とか訳される)と呼ばれるこのシステムは、実はアメリカの組織では結構当たり前にやることで、以前働いていた教会のプレスクールも、年に一度「教員が」「ディレクター(校長先生)を」評価するタイミングがあったし(もちろんこういうことは全て匿名で、秘書が統計・活字化して渡す仕組み)。アメリカの大学でも、学期末になると、どの授業でも最後に「学生が」「先生を」Evaluateする仕組みになっている。基本的には用紙一枚に数字のスケールで答える項目があり、それ以外、言いたいことがあれば書けるところがある。もちろん悪いことばかりでなく、お礼なんか伝えたりすることも。

 

私、アメリカはそんなに好きになれなかったけど、こういうところは本当に合理的で、ポジティブで大好きです。

 

日本ではどうかなとちょっと調べてみたら、360度評価 (360-degree Feedback) という、上司、同僚、部下、関係者などの多方面から評価されるシステムが(やはりアメリカ輸入で)導入されるところも出てきたみたいだけど、せいぜい3割程度とのこと(ちなみにアメリカの大手企業では9割超えだそう)。

 

これって結構国民性を表してるなぁって思ったりするわけです。日本では、上は下からとやかく言われたくない(農民のくせして武士に楯突くとは何事か、から(いや、それ以前から)脈々と続く、生徒は先生の言うことだけを聞いていればいい、が律儀に継承されており)。下は言いたくても表現する方法を学んでいない。黙る、耐える、諦める、愚痴る、自分を責める、辞める、殺す、死ぬ、くらいの選択肢で大体完結させちゃうから、なんか色々勿体無いなと思ったりします。

 

下が上に対して、正式に不満を表現することができるシステム。任意とかじゃなくて、やらなければならないことになっている、「システム」。想像ですが、こういうシステムも、アメリカでは問題があるごとに改善策として、少しずつ進化していったのではないかなぁ、と思ったりするわけです。

 

 

かく言う私も、そんなにうまく自分のネガティブな気持ちを表現できるわけではありません。元来は日本人らしく避けて通りたいところがあるものの、アメリカでいいなぁと思ってからは、伝えにくいことを伝えることがもっとうまくなりたいと思うようになりました。だから、どうしてこの人に言われると喜んで動いちゃうんだろうなぁとか、どうしてこの人だと素直に謝れるんだろうなぁとか、そんな人に出くわしたら、あの人の何がいいんだろうってのをこっそり研究して、マネできそうだったらマネして、っていうことをやったりしています(まだまだ)。思うにそれはほとんどが、ちょっとした言葉の選び方だったり、声のトーンだったり、表情筋の使い方だったり、ウィットやユーモアだったり、相違を受け入れるおおらかさであったりします。この表現部門は、他の表現部門と同様、きっと永遠に修行の身です。

 

そんな身なので・・・

 

今のアメリカ、応援します。

 

香港の若者も、応援します。

 

 

少しずつ、よくなっていこう。

 

 

 

2020年

5月

22日

禅は円を描く

竹の子#2  color pastels  2020 ©︎ Hanae Tanazawa
竹の子#2 color pastels 2020 ©︎ Hanae Tanazawa

かくかくしかじかの事情で、最近、禅ないしは坐禅について勉強中。

 

これが、なかなか面白いです。

 

今は図書館が使えず(もうそろそろ、貸出くらい良くないですか・・・)調べ物がネット情報だけだと心もとないので、追加で雑誌とスティーブ・ジョブスの本を1冊ずつ購入して読みかけているところ。

 

 

それで少しずつわかってきたのだけど、

 

 

禅って「今」を生きることなんだ。

 

過去でもなく、未来でもなく、「今」。

 

 

だから、その実践的修行としての坐禅は、今中の今である、一呼吸一呼吸に集中することが求められる。それを深く意識してすることで、囚われていた様々な過去の出来事や、まだ起きてもいない未来に対する不安を吐き出し、ひたすら「今」に意識を向ける。

 

これはなんでもないことのように見えて、実際にやってみると確かに良い効果があるような気がする。

 

 

***

 

考えてみると、私の一番最初の禅的体験は、二十歳手前で行ったアフリカの土地で、ボールペン一本で絵を描き始めたことだったと思う。

 

大した内容でもなかったのでとっくの昔に捨ててしまった当時の日記に、

「体の中で何かが爆発したがっているのを感じる。それが何なのかわからないのだけど・・・」というようなことを書いたのを覚えている。

 

それは人生に悩む若者ならではのグツグツと煮え立つマグマのような感覚で、その存在は確かに肌の下に大きくあって畝り、あちらかこちらかと必死に出口を探してうごめいている。私は吐き出したくても吐き出し口を見つけてあげられなくて、ただただモヤモヤとそれを抱えて困っていた。

 

運よくも、その日記を書いた少し後に、授業中にノートの片隅にいたずら書きしたのをきっかけに、私は部屋で一人こもって絵を描くことに夢中になった。

描き始めて割とすぐに、「私が人生をかけてやることはこれだ!」と解った感覚があった。(嬉しいかな、今日も絵を描き、同じ確信でいる!)

 

 

私にとって絵を描くことが、その他全てと違った決定的なこと。

 

それは、ようやく「今」を生きていると実感するようになったこと。

 

 

それまでの私は、無邪気に輝いていた子どもらしい「過去」と、それでも満ち足りていなかった数々の不満に対し「未来」を輝かしていこうということで頭がいっぱいで、その、種類違いではあれキラキラして見えた過去や未来に対し、「今」が現実的すぎて一番嫌いだった。今しなければいけないこと、今目の前にある平凡、悩み、解決しない現状・・・。一つ悩みが解決すれば、また別の悩みが生まれてくる。それは、鼻先にできたニキビ一つだったりするのだけど・・・。そうなると、そのニキビがまるで全宇宙の中心のように思えてきて、それがなかった過去や、なくなった後の未来しか欲しなくなる。今よ、さっさと過ぎ去ってくれ・・・!

でも未来にもまた、ニキビは確実にやってくる・・・。繰り返し。

 

 

絵を描くようになって、さっきまで単なる一枚の白紙だったものが、他のどこにもないユニークな存在に生まれ変わっていくのを目の当たりにし(上手い下手は別として!)、何か有機的な存在が目の前で生まれるのを最初に見る目撃者の感覚になった。こうなると、「今」が急激に面白くなった。

 

一生懸命取り組んでもうまくいかず終わることも多々あるのだけど、その、手を動かして楽しかった「今」という時間は、確実に自分を豊かにしてくれた実感があったし、そんな失敗もあるからこそ、うまく行ったときの喜びは大きかったりする。

 

 

私は、日本を飛び出しアメリカへ行き、ここは嫌いと憧れのアフリカの地へ来てもまだ悩んでいた。でも絵を描くようになってわかったのは、問題は場所じゃなかった。どこに行っても一緒についてくるのは自分の身体。自分の身体が幸せでなければ、どこに行っても幸せになれるはずはない。ようやく、どこに行っても幸せになれる方法を見つけた!

 

 

***

 

同じ頃か、アメリカに戻ってからか忘れたが、第二の禅的体験は夏目漱石の『草枕』の中にあった。有名な冒頭部分。

 

「山路を登りながら、こう考えた。

 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。

 住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画が出来る。」

(夏目漱石『草枕』冒頭)

 

だから私は、絵を描くようになったんだと、それまでの20年という、自分にとってはそれなりに苦難も多かった道のりを、漱石はたったの8文で説明してしまった。私が絵に辿り着くというのは、漱石的には必然だったらしい。

 

 

それでも、今だって、いつだって、人生を考えてしまうタイミングはある。

 

でも今の自分を幸せにして、その「今」を積み重ねていけば、どこで終わっても一生が幸せになる。

 

他人を幸せにとか、人の役に立ちたいとか、そういう大義名分は、私は持ち合わせていない。そんな立派なことは、私などにはとても言えない。自分でも、なんで絵なのかわからない。それで誰かを幸せにするのか、社会の役に立つのかも。でも確かなのは、私は私という一人の人間を確実に幸せにできる。だから私は絵を描く。

 

 

そっか、私は絵を描き始めた時から、ずっと禅的思考を持っていたんだ。

 

 

迷走しそうになっても、思い出せばすぐ、円を描いて、いつものところに戻っていく。

 

 

 

 

竹の子#1  color pastels  2020 ©︎ Hanae Tanazawa
竹の子#1 color pastels 2020 ©︎ Hanae Tanazawa

2020年

5月

15日

円 Circle 縁

Untitled 2020 ©︎ Hanae Tanazawa
Untitled 2020 ©︎ Hanae Tanazawa

 

今日はちょっと面白い現象があったのでそのネタで一つ。

 

経験のある人もいるかもしれないけど。

 

 

最近、たんの和菓子店さんからのご縁で、横浜市金沢区にある禅寺さん、東光禅寺というところからたまにデザインのお仕事をいただくようになりました。

 

 

住職にお借りした一冊まるごと仙厓書画の本。有名な《○△□》
住職にお借りした一冊まるごと仙厓書画の本。有名な《○△□》

そもそもたんの和菓子店の定番商品として開発した○△□(まる・さんかく・しかく)シリーズは、この東光禅寺の住職さんがポツリと言った(「こういうお菓子が欲しい」的な)言葉を私が間接的に耳にし、それ絶対やったら面白いですよ!と商品化(と言っても新しく開発したのは一種類だけだけど)していただいたものになります。それを教えてくれた店主は、打ち合わせ時、あまり乗り気じゃなかったけど、翌日「△(さんかく)和菓子の新作できた!」と連絡してきたっていう逸話つき。笑

 

○△□というのは、結構禅の概念を象徴するものだったりするわけですね。それを書画で現し有名なのが仙厓和尚という方。惚れ惚れするような作品集を拝見し、いつか絶対本物を観たいと思うようになりました。

 

私はクリスチャンホーム育ちという背景がら、全くと言っていいほどお寺とは縁のない人間だったのですが、禅とか坐禅というのは少し思想として面白そうだなというのもあって、数ヶ月前、最初だけ打ち合わせを兼ねて伺ってきました(正直仏像はやっぱり恐いです)。お話ししたご住職が40代くらいの若い方で、海外経験も豊富かつ、いろんな宗教に対する実体験や理解も深い方だったので、色々とお話が弾み、今も新しく坐禅会用のイラストをご依頼いただいています。

 

とはいえ、禅や坐禅のことを知らなすぎるので、インスピレーション集めとして、オンライン坐禅会にも参加したり(とっても気持ちがいい実践的瞑想)、資料を探したりしているのですが。

 

でもまだどんなイラストがいいのかわからなくて、あぁそういえばミヒャエル・エンデもなんか言ってたかなと古い書籍を引っ張り出し(禅じゃなくて老子だったのかとか)、もっとないかなーとインターネットを漁っていたら、アップル創始者の故スティーブ・ジョブズが禅にはまっていたという記述があり、姉が置いていった本でジョブスの一冊あったなぁと引っ張り出し昨日完読。その中にちらっと出てきた仏教哲学者鈴木大拙(だいせつ)という方の名前をさらっとだけ記憶したと思ったら、今日読み返した、仙厓和尚の画集の中にその方が紹介されていて。

 

あぁなんか読んだものが繋がっている・・・と思って、今日、私が応援しているれいわ新選組の大西つねきさんの配信を見ていたら、余談でスティーブ・ジョブズの、私が読んだばかりのことを話し始めたから、おお、なんだ?!と思って。それに、つねきさんといえば、エンデでもありますから(過去ブログ参照)。

 

 

それで、面白いなーと思って今このブログを書くに至る。笑

 

円。

 

縁。

 

エン(デ、笑)。

 

ぐるっと、まぁるく繋がった。

そんな感覚なのです。

 

大西つねきさんも寄稿したという今日発売ムック本「人類総感染 猫のように生きる」・・・副題が私的に二つ前のブログの内容にもリンクして気になるし・・・(まずは立ち読みしたいなぁー)。

 

そもそも最近の猫の連作は、実は東光禅寺のヨガイベントのチラシのためのもので(作成済みだけど今イベント休止中なのでシェアできていません。涙)、それで、これまた私のアイディアで、「我が家の猫がヨガのようなことしているので、それを(僭越にも)仙厓和尚のようなタッチでというのは・・・」とご提案し、採用していただきました。

 

 

ちなみにエンデの本の中で探していた老子の言葉:

 

「粘土で器をつくる。しかし、粘土が包む虚無の空間が器の本質(有用性)なのだ」

 

も、イメージのフォルムはやっぱり、まぁるい形。

 

 

当然、いろんなものは繋がっているし、目的を持って何かを読んだりしているからリンクはし合うのだろうけど、ここ2日くらいの繋がり具合がすごかったので、記念に書いておきました。

  

 

 

あとは、イラストに繋げられるか。

 

仙厓書画《円相図》「これ食ふて 御茶まいれ」
仙厓書画《円相図》「これ食ふて 御茶まいれ」

2020年

5月

09日

腐るものと、腐らないもの Some things expire, some don't

4月16日は両親の結婚記念日で、私は例年おめでとうをいう以外何もしないのだけど(←苦笑。親の結婚は親が勝手にしたことだしな〜って非常にドライな娘。スミマセン)、そんなこんなで両親が山梨で割と大手のスーパー、OGINO(笑)でとっても美しい薔薇を買ったと喜んで帰ってきた。しっかりと質量のある花びらは柔らかなベルベットの質感で、見るからに1本300円くらいはしそうな見事な薔薇たちが、なんと10本で500円だったとご満悦!それはそれは、私でも、何もなくても買っていたかもって思ったくらい・・・。

 

でも考えてみれば皮肉なことで、おそらくコロナの影響で卒業式や入学式、結婚式など諸々のイベントが中止になり、行き場を失った花たちがこうやって捨て値で一般庶民の手元に回ってきたのだろうと思う。廃棄されるよりマシとは言え、丹精込めて作った農家さんの気持ちを思うといたたまれない。

 

先日はニュースで、養殖して食べ頃になったお魚の出荷先が営業停止でどこにも出せないと嘆く業者さんが出ていた。苦肉の策として、一般家庭の食卓に冷凍配送するなどして買ってもらっていると話していたけど、それでも全てが旬のうちに消費されるとは思えない。

 

旬を過ぎて肥え過ぎたお魚さんたちは、それでも網上げされて、地表のどこかで腐って死んでいくのだろうか。それとも突然大海に放たれ、また別の人生(魚生)を与えられるのか。魚の本能としては嬉しいとしても、卵のときから養殖されて育ったお魚さんたちは、或る日突然大海に投げ出されそれはそれで苦難多き余生を強いられるではないか・・・ってそこまで考えるのは心配のし過ぎ、にしても。

 

 

そういうわけで、4月16日から我が家のダイニングで鑑賞されるようになった10本の薔薇たち。毎日綺麗だな〜って思って眺めていたけど、12日も過ぎた4月28日になり初めて、「あ、今絵にしたい」って何かに突き動かされた。花としては少し開き気味で、多少朽ちかけたものも出てきたこのタイミング。でも、絵を描くっていう目的には、どうやらこの日が「旬」だったらしい。

 

本当は油彩やアクリル絵の具なんかで描きたかったけど、私はあまり得意ではないし、そもそも持ってない。それなりに表現できそうなものとして、パステルを広げて描き出した。

 

作品としては大して上出来とも言えない仕上がりだけど、野球選手でいうところの素振りみたいな気分で、その日も一枚絵が描けて嬉しかった。

 

 

旬があるっていい。

その時にやらないとできないと思うと、体たらくな私でも時間を無駄にできないと思う。

でも哀しいかな。

旬があるからこそ、全てが無駄になるってこともある。

薔薇やお魚さんたちのように。それらを育ててきた生産者たちの、労力や愛情のように。

 

 

私は今、未だ買ってもらえていない絵本という在庫を抱えている。本当は今の時期にもっと色々動きたかったのに・・・。「デビューしたて」っていう旬はもうすぐにも過ぎてしまうけど、私の作品の中身は、いつまでも鮮度を保てるものになっているだろうか?悔しい思いも当然あるが、「腐るものじゃないから」と自分を励まし、旬なものたちと対峙して絵を描いたりしている。

 

 

結婚記念日おめでとう。母の日もおめでとう!Happy Anniversary & Happy Mother's Day 2020 ©︎ Hanae Tanazawa
結婚記念日おめでとう。母の日もおめでとう!Happy Anniversary & Happy Mother's Day 2020 ©︎ Hanae Tanazawa

April 16th is my parents' wedding anniversary. I have to confess that I'm pretty dry on that matter and I don't do anything other than saying "congratulations" to them (I'm sorry but they decided to do it without me :p).

 

Anyways, so for that day, my parents lucky grabbed a gorgeous bouquet of 10 red roses for only 500 yen (about 5 dollars) at a local supermarket!! Normally, these roses can be priced around 300 yen each, so this was quite a lucky buy.

But soon I noticed that it's because of the situation caused by Coronavirus, where many events in this season were canceled. It's sad when I think about the farmers who grew these flowers.

 

The other day, I also saw a person who culture fish mainly for restaurants. But now, because all the restaurants were closed, those fish had no place to go. Some seemed to go to general households, but I guessed many were tossed or released to the unknown wild ocean.

 

***

 

Back to the roses. So we had these lovely roses for some days at our dining room. I adored these roses everyday, but only on the 28th of April, I got the impulse to draw them on a piece of paper. As a work, the outcome wasn't that great, but I was happy that I could do some drawing on that day. 

 

I was thinking about the "seasons" for these roses and fish. Sometimes it's good to have seasons, because it urges you to do something without wasting a second. Other times, however, it really can waste everything.

 

I have stocks of my picture books that I have to sell on my own. I am sorry that I cannot do much to promote at this time, but I feel I should still thank for the fact that my books don't expire or get rotten like those fresh things. Maybe selling is harder, but I hope the contents remain fresh for  some good time...

 

 

 

 

2020年

4月

02日

この色鮮やかな世界

3月中に一度ブログをアップしたかったのだけど、先月は恐ろしく物事が転がっていった。一週間単位でこんなに世の空気が変わることって今まであったかな。空気はどんどん悪くなっていく。

 

3月17日(13日には出ていたんだけど)、一応正式に、私の最初のデビュー絵本『クサボケちゃん』が出せたのは今となれば本当に幸運だったと思う。地元の友人たちに祝ってもらい、素敵なクッキーやお花をプレゼントしていただき、母校・山中小学校に訪問して、絵本の寄贈や懐かしい先生との再会までできた。出版発表するやいなや、想像以上にいろんな方がメッセージをくれたり、中には配るためにまで何冊も買ってくれて、しばらくは絵本の発送に追われるような日々だった。そんな怒涛の10日間くらいを過ごせたのは、今となれば、幸せだった。

 

4月に入った今日では、ほんの2週間前とは空気がぜんぜん違う。同じように晴れ晴れしい気持ちでデビューを発表できたような気がしない。早々に買ってくれた人も、もっとずっと、少なかったかもしれない。人々が行き場を失い、互いを疑い、イライラをやりきれずにいる状態が、これからもっときっと、ひどくなっていく。

 

 

ある夜、いつものように犬を散歩させていて、ふと思った。

戦争が忍び寄る気配って、こんな感じだったのかな。

 

子どもの時、自分が生まれる以前の世界は全部白黒なんだと思っていた。

大昔は、全部白黒。

自分が生まれるちょっと前は、色が付いていても(今みたいに現像技術が良くないから)、くすんだり、かすんだり、ぼやけたり、黒ずんだり。写真で見る世界の色が、そのまま実際の、当時の世界の色だと思っていた。

 

世界の色がもしも本当に白黒だけだったら、戦争は起きたかもしれないと思えた。

白黒の世界では、人は人を殺し合う、っていうイメージがなんか沸いた。

血の色が真っ赤じゃないのは、なんか殺しやすい気がする。

 

それよりちょっと大きくなって、昔も、もっと大昔も、空の色は今と同じくらいに真っ青で、草花は鮮やかに咲き誇り、虹は七色にかかっていたのだとわかった時、びっくりして信じられない気持ちになった。

そんな中でも、戦争が起きたんだって。

そんな中でも、戦争を起こす気になるんだ!って。

 

今起こってることは、戦争じゃない。

 

でも、ちょっと前まで世界中の若い子たちが、

私たちの未来を考えろと大人たちに向かって大規模なデモを起こしていた。

 

今、大人たちは若い子たちに向かって、集まるな、出歩くな、死んでしまうからと声を上げる。

 

私はいつもミヒャエル・エンデの言葉を思い出してしまうんだけど、彼は第3次世界大戦はすでに始まっていて、それは世代間の戦争だと言っていた。(今ちょうど貸していて手元にないんだけど、『エンデの遺言』の前半部分でそのような表現をしている。)

 

 

小学生の頃、クラスでいじめられている女の子がいた。その子の名前に「菌」という言葉をつけて、「〇〇菌!」「〇〇菌が移る!」とありもしないことを言っては大騒ぎをし、彼女どころか、彼女の持ち物や机など一切「触れない」ことで相手を悲しませるという、悪質ないじめだった。典型的な子どものいじめの一つかもしれないが、今の世の中は、誰もがそれを互いにし合うことになっている。残念なことに、その菌は本当に存在してしまっているから・・・。

 

Social distancing(社会的距離)という意味不明な言葉が気付いたら出回り、普通に使われるようになっていたけれど、私には不協和音のように気持ちが悪く、未だ受け入れられないフレーズ。実際の意味としてはむしろAnti-social(非社会的)で、普通に生きる人間同士らしからぬ距離を取ることだし、distancingって名詞にingで下手な和製英語のような英語も気に入らない。キスやハグや握手を禁じて、触れたものは全て消毒して、マスクなしの隣人に怯えて、3つの密を避けましょうって、どれだけ非社会的で、まるで世界中がいじめのような話なんだ。

 

 

今日のニュースでは、飛行機が8〜9割飛ばずに格納エリアに整列されている映像が流れた。こんなことは今までなかったと。グレタちゃん、やったね!飛行機が今、飛んでないよ。

人間があまりにも目に見えることが見えないもんだから、目に見えないウィルスの方が何か教えてくれる気になったのか。政治家たちはオリンピックを延期にし、代わりに自らがオリンピックに駆り出されている。全国家総動員の政策オリンピック。でもメダル獲得はウィルスを封じ込めることじゃない。幸せで、健康な国民をたくさん残すこと。

 

白黒に見えてしまいそうなこの世界に、桜が咲く。

 

 

 

2020年

2月

06日

先人か方程式か Being led by...

3月発売の絵本「クサボケちゃん」のための作画全56ページ分が終了するころには、もうこれ以上絞っても一滴も出ませんというくらいに能力の限りを尽くしたと思いました。下手含め、それが今の私の最善だと言うしかないのです。

 

お気づきになった方がいるかわからないのですが、私は今まで肩書きで、アーティストやデザイナーと言うことはあっても、イラストレーターと名乗ったことは一度もないのです。イラストはそれなりに目的があるもののために描くので、少し自由が制限されるし、その上で自分のスタイルを持つというのは、今はまだ想像できないレベルの話です。それでも「クサボケちゃん」に関してはイメージも思い入れもありすぎましたし、人にお願いするほどの資金など当然ありませんでしたので、もちろん自分でやることにしました。

 

やってみてつくづく思ったのは、イラストレーターさんはすごい!ということ。本一冊でようやく一つの作品なので、一ページうまくいって満足している場合ではないのです。もちろんイラストはデジタルでやる方法もありますが、今回は全部手描きだったので、ずっとうまく描けていたのに、こここうしなきゃよかった!とか全然あるわけです。何度「コマンド+Z(戻る)」のショートカットキーを押したいと思ったことか・・・!代わりに新しい紙を引っ張り出して、気合を入れて一から描き始めるわけです。イラストレーターさん、心から尊敬します。

 

でもそういえば、デザインをやりたての頃、デザイナーなんてとても名乗れない自分がいました。今はある意味一番向いてるかもと思う瞬間もあるのですが・・・。だから続けていれば、いつかイラストレーターも、自信を持って名乗れるようになるのかなって、ほんのりと願ったりしています。

 

***

 

「クサボケちゃん」を描きながら、改めて気づいたことがありました。

それは、私自身も知らぬうちに、様々な先人の影響をこれほどまでにも受けていたのか!ということ。

 

例えばクサボケちゃんというキャラクター。3頭身のバランスや目の大きさ、パーツの位置などは紛れもなく、手塚治虫や藤子不二雄、ディズニーやキティちゃん、奈良美智さんなんかに影響を受けているのです。クサボケちゃんがこのような様相になるまでに、淘汰されてきた段階があるのですが、最終的に落ち着いたところを眺めて見る限り、もしかしたら黄金比のような暗黙の方程式に導かれ、必然的にそうなったのではという気すらしてきます。上記の先人たちの作品を、好んで熱心に見ていたこともあれば、なんとなく眺めていただけのこともあるけれど、やはりキャラクター(例えばゆるキャラなど)があのようなバランスなのは、何か完成形としてすでに出されている答えだからなのではと思ったりしました。そういえばミッフィーちゃんもアンパンマンも、最初はもっと背丈があったけど、だんだんと頭の大きい今の形になっていることに気がつきます。

 

イラストレーターとして個性を追求するならば、違うバランスを見つけてそれでも魅力的と思えるところにたどり着きたいのですが、なんだか自然な流れで、クサボケちゃんは今のような様相に落ち着きました。そう考えると、なんとなく当たり前に見ているものは、それなりに意味があって、それが自然と人々に好まれて、その形をしているのかもしれないなと、そんなことを感じながら、作画に向かった1ヶ月半でした!

 

 

Last weekend, I finally turned in all of my illustrations for my first picture book: "Kusaboke-chan" worth 56-pages long. Honestly, I can say I did my best for this moment, including the pages which doesn't look as well! 

 

I might call myself as an artist or designer, but I've never called myself an illustrator. Illustration (especially for a picture book) is not just a piece of work get done and be happy, but a collection of works getting done to be a piece of work called: a book. Especially because I decided to do hand-drawings for "Kusaboke-chan," there were many, many moments where I wished to press shortcut keys for "undo," but instead took out a brand-new piece of paper and started everything all over again! ...So for all these experiences, I truly respect illustrators more than ever...!

 

Also this time, I had a fun realization about myself that I was both consciously and unconsciously affected by the artists who lived (and are living) before me, such as Tezuka Osamu, Fujiko Fujio, and so on.

 

For example, my main character, Kusaboke-chan. Her big head and big eyes, the locations of her facial parts... I couldn't deny the influences by "Astro Boy" (Tezuka Osamu) or Hello Kitty, Disney characters or works by Nara Yoshitomo.

As I refined my character, the shape and its balance naturally came down to how she is now, and I almost feel that it was the solved problem as something always preferred by people whether consciously or unconsciously. Maybe it has something to do with the golden ratio...?

 

So, as an undeveloped illustrator, I wish to find a different balance from such a"golden" balance and find my original, but for this piece of work, I guess this was the answer.

 

チャームポイントは3本まつげ! The three long eyelashes are her charm! 「クサボケちゃん」"Kusaboke-chan" 2020 ©︎ Hanae Tanazawa
チャームポイントは3本まつげ! The three long eyelashes are her charm! 「クサボケちゃん」"Kusaboke-chan" 2020 ©︎ Hanae Tanazawa
名脇役たち!(?) My favorite supporting characters!  「クサボケちゃん」"Kusaboke-chan" 2020 ©︎ Hanae Tanazawa
名脇役たち!(?) My favorite supporting characters! 「クサボケちゃん」"Kusaboke-chan" 2020 ©︎ Hanae Tanazawa

2020年

1月

13日

10中1、2  1 or 2 out of 10

絵本『クサボケちゃん』のため絶賛作画中です!

 

我ながら、呆れるほどに絵が描けない・・・。

 

「絵描きと名乗りながら何を!」と怒られるかもしれないですが、私は本当にさらさらと容易に描けるタイプではなく、タイトルのように10枚描いて2枚使えるものがあるかどうか、というタイプなのです。

私の身近な人で、私が目の前でさらさらと絵を描いてプレゼントするような粋なところを見た人はあまりいないと思いますが、つまりはそういうことなのです。私はさらさらと描けるタイプではない。

 

(わかりやすい例で、)ピカソは、殴り書きの線一本がすでに芸術で、見るたびに私は真正面からノックアウトされた気分になります。あれはもう持って生まれたもので、他人がいくら努力しても得られるものではない。

 

この椅子の絵、結局ボツにしたのだけど、夜中に2時間近く何度描き直してもうまくいかず(見ないで描いてるから余計)、結局その夜は諦めて翌日フレッシュな気持ちで描いた最初のものをついに採用しました。ちなみにこの絵自体はそんなにまずくないのだけど、椅子の向きがストーリー的にはスムーズではないので不採用にしました。消したら後悔しそうだから撮った写真。

 

今は水溶性色鉛筆という画材をメインに使ってるのだけど、実は水性とかペインティング的な作画がとても苦手で、私は主にドライメディア(乾いた画材)が好きです。水彩は、水と仲良くならないとうまくいかない。

 

水溶性色鉛筆にしたのは、それが物語の雰囲気に一番合うと思ったからだけど、得意ではないので苦労が多い。

でも「やる」と決めてそれと集中的に向き合っていると、少しずつでも、うまくなっていくのですね。本当に少しずつ、水と仲良くなってこれていると思います。

そして、少しずつ、「楽しい」と感じられるようにも!

何れにしても、落ち着いたらいつかちゃんと水彩画を習いに行きたいと本気で思っています。今は臨時的に、それはそれで偉大な先生のもとで学んでいます。その名はYouTube先生・・・笑

 

こんな中途半端な技量で絵本なんて作って怒られそうですが、一応納得いくところまでは描き直したりして一定のレベルにはしますので、どうぞご寛大願えればと思います!見開き丸ごと描かないといけないようなところは、どうしても「下手だなぁ〜」と思うところもあるのですが、今はこれ以上はできないなと思うので、それはそれでご愛嬌と、私自身も寛大になることにしました。

 

というわけで、最終的に描いたのがこちらの椅子。

何度も描き直したせいで、紙が荒れてしまって椅子もちょっとささくれだってそうですね・・・。

 

形もやっぱり不完全なのですが、こういうデザインの椅子って考えることにしました。笑

 

 これはもうこのまま使うと思うので、『クサボケちゃん』を手にしたらぜひこの椅子も探してみてくださいね!

I'm not that kind of artist who create art smoothly, or should I say, efficiently. I might find one or two good ones out of 10 works, so whatever the work you see, please imagine there were 8 or 9 more works that were dumped behind it.

 

So for this little painting of a chair for my book "Kusaboke-chan", I had to suffer like 2 hours on an evening, yet didn't come out so I had to try again on the next day (I should've looked for a model but didn't dare). It's such a simple drawing but this is definitely one of the most memorable illustrations for me!

 

For "Kusaboke-chan," I decided to use water-soluble color pencils, as it seemed the best material for the story, but the hard part is, I am not that good at them! I am not good at any materials that use water, so now I put myself in trouble!

But since I decided to work with it, and that I keep working with it, I feel I am getting better and actually I started to have more fun! Anyways, I should definitely take a class one day. Now my temporal teacher is "Mr. YouTube." :P

 

Anyways, the last chair image is what I ended up (though I still see mistakes!), so hope you'll enjoy finding it in the book ;)

 

 

2020年

1月

01日

明けましておめでとうございます HAPPY NEW YEAR!

 

2020年が明けました!

 

たくさんの幸せが皆様の上に訪れますように・・・。

そして世界がもっと思いやりと謙虚な心に向かいますように。

 

 

***

 

 

2019年は世界的にも変革の多い一年だったと思います。

たくさんの新しい考え方や感じ方を、色々な方や出来事に教えてもらった年だったと思います。YouTube、とってもよく観ました!笑 政治に大きく開眼した一年でもありました。

 

そしてそのような出来事に刺激を受けて、停滞していた「書く」ということにまた取り組みたくなりました。春から初夏にかけて、エッセイや短編小説、短い作文などいくつか色々な種類のコンペに応募したのですが、その中で、絵本のテキストだけで応募できるコンペがあったので、2作書いて送りました。絵本出版.comという、スプリングインクという会社が主催しているコンペです。

 

あいにく入賞はならずだったのですが、7月頃、商業出版のお話を封書でいただきました。

最初に結論を言ってしまうと、

 

3月17日に、初の絵本『クサボケちゃん』が

みらいパブリッシングより刊行されることが決まりました!!

 

10年前に書いた「クサボケちゃん」!諦めなくてよかった!そして諦めずにいられたのは、それまで「クサボケちゃん」に対してコメントしてくれた様々な声があったから。覚えてくれていた人がいたから。この作品には、私も知らない何かがあるのではと、作品の力を信じることができたから・・・。「クサボケちゃん好き!」「いつ出すの?」「欲しい!」って、後々になっても言ってくれていたみんな、本当にありがとう!本当にその一言一言のおかげで、この出版が決まったと思っています。

 

 

***

 

話を戻しますと。笑

 

・・・それでも人間て弱いもので、以前別の作品でそのようなお話を頂いた時に、その会社が実は自費出版の会社ってことが判明して泣く泣く諦めた経緯があったので、嬉しさを抑え、びっくりするくらい冷静に半信半疑を保つ自分がいました(苦笑)。その後メールなどでやりとりがあり、初めて高円寺の出版社を訪問した際には、本当に久々に受験生のような緊張で、それでも迎えてくれた担当の西村さんと近藤さんがとても優しく好意的だったので、少しずつ緊張がほぐれて、帰りはひっくり返ったように嬉々とした気分で、どこかに腰掛ける気分にならず無駄に街をぶらついて帰りました。2度目に編集者の安藝さんにお会いした時は、なんと西荻窪まで歩きました。笑 

 

私がコンペに応募したのは「クサボケちゃん」とは違う2作品だったのですが、初めての面談の時に、こんな機会はまたとないと、「クサボケちゃん」も文章と数点のイラストのコピーでお預けしました。それで、一番思い入れのある作品でデビューするのがいいとまで言ってくださったので、実は「ABCアニマルズ」の絵本押しで企画書を書いたのですが、早い話が、ABCアニマルズはとてもいいんだけどコスト的にみらいパブリッシングでは難しいということで、「クサボケちゃん」でどうかとご提案いただきました。それでまたびっくりというか、この作品には何かあるのかなって思わされました。

 

メールやミーティングを重ねるうちに、少しずつ、半信半疑が六信四疑、七信三疑となっていったものの、それでも本当に出版できるんだ!って実感できたのは、12月に入ってきちんと契約を交わしてからです。もちろん、そこまでも乗り越えなければならない壁はありました。新人でなんの実績もない私が、そうは言ってもタダで出版させてもらえるはずもありません。ある程度の買取は一般的にあることみたいなのですが、そこの交渉は少し心と気力を使いました。でも、私の生意気な交渉にも真摯に応じていただき、私も出版社もお互い少し頑張る、というところで契約させていただいたと思います。なので今後たくさん在庫も抱えるので(!!!)作った後も、ますますみなさん助けてください!!!もちろん、全国の書店で販売されますので、ベストな方法で「クサボケちゃん」に出会っていただけたら嬉しいです。

 

今原画を頑張って制作中!これが本当にできるのか、ヒヤヒヤ、なかなかスリリングな年明けです。

 

インスタやFacebook(始めるか?)でも近況アップはしますが、実はここに書くのが一番心安らいで書きたいように書いているので(どうしても長くなってしまうから・・・)、たまにこのブログページもチェックしていただければ嬉しいです。

 

2020年もどうぞよろしくお願いいたします!

 

 

棚澤ハナエ

 

 

Happy New Year 2020!

Wish you all a lovely and peaceful new year...

 

Last year was the most inspiring year in the decade, I would say, and I enjoyed reading and listening to new ideas and understandings of much wider topics. It more or less affected me into writing again, and after trying several kind of writing competitions in spring to early-summer time, I received an offer to publish my picture book from Mirai Publishing, a small publisher in Tokyo but sincerely looking for new picture book authors.

 

In the beginning, I was in joy and denial at the same time; I guess that's a natural response for someone like me who'd challenged and always failed to make through until this point!

 

So I was very nervous to visit the publisher on the very first time (it was actually the 4th time that I breathed normally to walk into their office lol) but I soon felt comfortable with the people who so curiously and joyously looked into all of my picture book ideas! One of them was "Kusaboke-chan," which I wrote 10 years ago.

 

It was the editor, Mr. Aki who advised me to debut with "Kusaboke-chan." I'd been cherishing the story but wasn't (and still am not) sure with my ability to prepare all the pages with satisfying level of illustrations, but now I have no other choice but to do it! People might think I make things easily, but most of the time I suffer a lot; it's really like squeezing out a wet rag...

 

I'd like to thank all who have cheered me for all these years with warm words, bought my products, asked me about how I'm doing, and just remembering me...

 

The book will be sold countrywide but I also had to buy many on my own beforehand (of course things won't be that easy!) so you are also welcome to buy directly from me, starting March 17th, 2020!

 

Stay tuned for more updates...

 

 

Sincerely,

Hanae Tanazawa

 

参考にと、山中湖の家近くに自生するクサボケちゃんの枝を少し拝借・・・花瓶に入れていたら、時期外れの枯れ枝に葉っぱがついた!嬉しき。Kusaboke branches that I picked near my parents' in Yamanakako. They were bare but some leaves pop out! What a joy!
参考にと、山中湖の家近くに自生するクサボケちゃんの枝を少し拝借・・・花瓶に入れていたら、時期外れの枯れ枝に葉っぱがついた!嬉しき。Kusaboke branches that I picked near my parents' in Yamanakako. They were bare but some leaves pop out! What a joy!

2019年

2月

01日

TENOHIRA BOOKSのウェブサイト開通しました!

いつも当サイトをチェックしていただいてありがとうございます。

 

画像アップができなくなってしまったのは心苦しいです・・・

 

が、新しくサイト作りました!

 

www.tenohirabooks.jimdofree.com

 

どうぞよろしくお願いします!

こちらは私が昨年暮れから取り組んでいるTENOHIRA BOOKSプロジェクトの専用ホームページです。同じJimdo freeで作ったので、要領も得ており作りやすかったです。文章長たらしいですが、どうにもこうにも暇すぎて読み物が欲しい時にちょうどいいものになっているかと思います。

 

昨日は藤野のエリアでも数時間、しっかりとした雪が降りました。今朝の窓からの一望は本当に素敵で、夕方までにはまたいつもの茶色に戻ってしまい、本当に一夜の魔法のようでした。

心配されている真夜中の犬との散歩は、今では欠かせない日課となってしまい、ご心配かけるばっかりですみません(注意はしてます)。

 

私は午前中エンジンがかからない人間で本当に使い物にならないので、家事とかで気持ち何かやってるみたいな感じでワームアップをし、11時くらいにようやく簡単な仕事を少し、お昼過ぎからようやく罪悪感みたいな吹かしがかかって仕事をするようになります。でも一番頭が冴えるのがだいたい9時から夜中の1時くらい。多分周りが暗くなって、もうお外で遊べないって(子どもか)なると、じゃあ仕方ないから仕事するか、みたいな感じでしょうか。(外が明るくていい天気だと遊びたくなる、ってのは本当に仕事したくない気持ちに繋がってると思います。)夜中はいつもアドレナリンが大騒ぎ。それで、そのまま布団に入っても絶対に彼らは収まってくれないので、寝る直前にお風呂に入りますが、最近ではそのさらに前に外に出て頭を冷ますのがすっごくリフレッシュになっていいんです。どうしても作業としてはパソコンやら細かいものを見ることが多くなりますから、満天の星を見上げて目の疲れを休めて、冷たい空気で深呼吸して、キュッと冷えた体を湯船で温めるのが、本当に最高なルーティーンになっています。我が家の芝犬も、昔は散歩嫌いだったのに最近はだいぶ楽しそうに歩いてくれるようになりました。

 

そうだ、なんでそんなこと書き始めたか思い出しました。

 

昨日は雪が降って、もうその頃には止んでたけど、芝犬との真夜中散歩は初めて雪の中でした。夜中だし、田舎で人がそんなに歩いていないから、当然地面はまだ誰も踏んでいない雪一面。

 

芝と私の足跡が、何もなかったところについて、また何もなかったところについて。前方には足跡一個もないのに、後方には一人と一匹の足跡がたくさん並んでいて。

明日以降私のスケジュールはまた白がいっぱいだけど、一歩進むから後ろには足跡がつくわけで。前方は真っ白で当たり前なんだって、そう思えた静かな夜でした。

 

っていう話でした・・・!

 

 

 

2020 UPDATES

 

5.14. iichiオンラインショップからもクサボケちゃんが購入できるようになりました!

 

3.6. 『クサボケちゃん』がプレスリリースされました!

"Kusaboke-chan" is press-released!

https://miraipub.jp/books/2487/ 

 

3.6. Contactより『クサボケちゃん』がご注文いただけます。

You can order "Kusaboke-chan" from Contact

 

1.1. HAPPY NEW YEAR!

 

絵本『クサボケちゃん』がみらいパブリッシングより3月17日出版予定です!

 

My first picturebook "Kusaboke-chan" will be published on March 17th from Mirai Publishing!

 

 

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